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尊尊我無

何かの節目のとき、何か大事なことがあるとき、誰かが遠方へ旅に出るとき、必ず行う儀式がある。徳之島にいたときから、東京でまだ両親が健在だったころと、それは必ず行われた。
ばあちゃんが生きていた時代、ばあちゃんがまわした。
両親が生きていたころ、母がまわした。

お神酒に盛り塩、お神酒を口に含み、盛り塩を一掴みし「尊尊我無(とうとがなし)」といいながら、一なめし、頭にぱらぱらと塩を振り掛ける。
ずっと意味もわからないまま、この儀式は、母から私の役目になり、兄弟たちが集まるときや、とても大切な何かがあるとき、この儀式を行っている。
それで、調べてみた。今更なのですが・・・・・。

尊尊我無(トートゥガナシ)は主に奄美諸島の言葉で、与論島では今も日常的に使われている。「ありがとうございます」という感謝の意味や神様へ祈るときに使われる。自分を無くし、出会う相手や出会いそのものを尊ぶという意味も。 ...

そうだったんだって、いまさらですが。

多分ばあちゃんも、母もその意味は理解をしていなかったのでしょう。
ずっと続く儀式をそのとおりに行っていたのでしょう。

私も特に、意味をしろうとは思っていなかったけれど、一回くらい、調べてもいいかなーと、調べて

みた。

なんて素敵な言葉なのって、思った。

今日、息子が一人で石垣に行った。出るときにはお決まりの、尊尊我無の儀式をやって送りだした。

お神酒はありませんでしたが。

素敵な人々に出会えますように、たくさんのいい思いをもって帰れますように、

そして、何より、危険なことがなく無事に帰ってきますように。

尊尊我無

by oume1116 | 2009-10-30 19:08 | 日記